No.13 条件表No.16「天底/押目戻り/突破」の解説

2011年9月に執筆 ・・・・  講座目次へ.


[ 1 ] 条件表No.16の目的




《カナル24》の(標準3)条件ファイルには、多くの条件表が設定されています。それぞれの条件表には、それぞれの目的があります。

例えばNo.2「日経平均用'96」は、日経平均について、逆張りの売買マークを出すものであり、No.8「ピークボトム切上げP/Q」は小波動の切り上がりが発生したときに買いマークを出すものです。

No.9「大底買い・吹き値売り」はタイトルのように、大底らしときに買いマークを出し、天井らしいときに売りマークを出すのが目的であり、No.13「75日線売買@」は、75日線を基準にして、押し目買い・戻り売りの売買マークをだすものです。

ここで、今掲げた条件表が相場のどの局面で売買マークを出そうとしているのかをまとめると、
  1. No.9は、大底の買い・天井の売り
  2. No.13は、押し目買い・戻り売り
  3. No.8は、小波動が切り上がったとき(つまり前のピークを突破したとき)に買い
を目的にしています。

次図は、中勢モデル波動です。そこに3種類の売買マーク(↑と↓)を記入していますが、これが仕掛けをする際に参考になる売買マークです。この3種類(売りと買いで6種類)の売買マークをひとつの条件表にまとめたものが、条件表No.16「天底/押目戻り/突破」です。


右図の売買マークを出す局面と、ダマシになる場合を説明します。
  1. 大底買い
    モデル波動の(A)近辺で出るのが理想。大底(A)が確定するのは(A→B→C)ときて、(B)のピークを上抜いたときなので、(A)近辺で「大底買い」のマークを出すことは非常に難しい。(A)よりも前で出ることが多いし、(M)の近辺で出ることもある。

  2. 天井売り
    モデル波動の(H)近辺で出るのが理想。天井(H)が確定するのは(H→I→J)ときて、(I)のボトムを下抜いたときなので、(H)近辺で「天井売り」のマークを出すことは非常に難しい。(H)よりも前で出ることが多いし、(F)の近辺で出ることもある。

  3. 押し目買い
    (E)(G)の近辺で出るのが理想。(D→E)(F→G)の下落のスケールが大きいときは、(E)や(G)よりも先に買いマークが出ることがある。また(I)近辺で出ることがある。

  4. 戻り売り
    (L)(N)の近辺で出るのが理想。(K→L)(M→N)の反発のスケールが大きいときは、(L)や(N)よりも先に売りマークが出ることがある。また(B)近辺で出ることがある。

  5. 突破買い
    (B)のピークを上回った日、(D)のピークを上回った日に出るのが理想。小波動のスケールが小さいときは(B)(D)を上抜くよりも先に買いマークが出ることがある。(b)で適切にマークが出たときでも、すでに株価は(C→b)へ上昇しているので、(b→D)への上昇幅が小さいときはダマシになることがある。

  6. 突破売り
    (I)のボトムを下回った日、(K)のボトムを下回った日に出るのが理想。小波動のスケールが小さいときは(I)(K)を下抜くよりも先に売りマークが出ることがあるが、これは仕掛けとしては有利なのでダマシではない。(i)で適切にマークが出たときでも、すでに株価は(J→i)へ下落しているので、(i→K)への下落幅が小さいときはダマシになることがある。


[ 2 ] 条件表No.16の内容



条件表No.16は、@大底買い・天井売り、A押し目買い・戻り売り、B突破買い・突破売り、の3つの局面(売り・買いでは6局面)で売買マークを出します。そのために条件表は、ABCの3グループに分割されています。以下に条件表の内容を掲げます。

《カナル24》Ver.3のユーザーは「アップデート」→「条件表をダウンロード」で、(サンプル0)条件ファイルをダウンロードして、(サンプル0)のNo.16を(標準3)のNo.16(適当なNo.でもよい)に「条件表の複写」をして下さい。

もし(標準3)条件ファイルにユーザーが独自に条件表を設定していないのであれば、(標準3)条件ファイルをダウンロードしてもよいです。(条件表No.16に同じ 条件表No.16「天底/押目戻り/突破」が入っています)

「条件表の複写」は次のようにします。
  1. 何でもよいから「グラフ」を描画する。

  2. グラフ画面のメニューの「条件」→「この条件を修正」をクリック。

  3. 「条件表の内容」が表示されたら、「表を複写」を選択する。

  4. 送り側を「サンプル」にし、「受け側」を「標準3」にする。

  5. 送り側(サンプル0)のNo.16を選択し、「受け側」のNo.16(どこでもよい)」を選択して、「複写」をクリック。

  6. 以上の操作で、サンプル条件表No.16が(標準3)に複写されます。

共通のグラフ部分 (図1)



(A)大底買い・天井売りの部分 (図2)



(B)押し目買い・戻り売りの部分 (図3)



(C)突破買い・突破売りの部分 (図4)



[ 3 ] 大底買い・天井売りの解説とその成績



(図2)を見てください。
「大底買い」の条件は以下のようになっています。
  1. 前日または前々日の13日順位相関が-80以下である。
  2. 前日または前々日の27日順位相関が-80以下である。
  3. 前日のザラバ安値が前日までの10日間で最安値である。
  4. 前日から過去3日間に「大陰線」がある。
  5. 過去10日間の下落率が-8%以下(-8、-9、-10・・・)である。
  6. 当日終値は前日終値と同じ値か高くなっている。
  7. 当日は陰線や十字足ではいけない(陽線であること)。
  8. 終値が9日平均線を連続して15日以上下回っている。
  9. 終値が75日平均線を連続して15日以上下回っている。
  10. ここまでで8個の買い条件があるが、そのうち7個の買い条件を満足しているなら「大底買い」とする。
「天井売り」の条件は以下のようになっています。
  1. 前日または前々日の13日順位相関が+80以上である。
  2. 前日または前々日の30日順位相関が+80以上である。
  3. 前日のザラバ高値が前日までの10日間で最高値である。
  4. 前日から過去3日間に「大陽線」がある。
  5. 過去10日間の上昇率が+8%以上(+8、+9、+10・・・)である。
  6. 当日終値は前日終値より2%超高くないこと(2、1、0、-1、-2・・・)。
  7. 当日は陽線または陰線である。
  8. 終値が9日平均線を連続して25日以上上回っている。
  9. 終値が75日平均線を連続して25日以上上回っている。
  10. ここまでで9個の売り条件があるが、そのうち8個の売り条件を満足しているなら「天井売り」とする。

グラフの例

5411「JFE」はa(2010年3月31日)で「天井売り」マークを出しています。これは正解。

A(2010年5月24日)で「大底買い」マークを出していますが、これはダマシ。このダマシに掛からぬためには、Aの日がモデル波動のどの局面にあるのかを判断しなければなりません。

「大底買い」はモデル波動の(A)近辺で出るのが理想です。 Aの日は株価が75日線を割り込んではいるが、まだ75日線あるいは25日線まで反発をしていない段階です。したがってモデル波動の(K)の位置にあたります。

(大勢波動が上昇中のときは(K)が大底(A)になることもあるので、(K)付近で「大底買い」が出たときは、大勢波動をチェックしたほうがよい。局面が(K)であっても「大底買い」が正しいこともあります。)

Bの日は、25日線まで戻って(3100円)再び下落しているので、モデル波動の(A)になる可能性があります。同じようにC,Dの日もモデル波動の(A)の可能性がありましたが、「大底買い」は8個の買い条件のうち7個を満足していないとでません。Bでは4個、Cでは5個、Dでは5個しか買い条件を満足していなかったので、買いマークは出ていません。


【 注意 】 条件表の「検証」のしかた

本章で行った「検証」は次の基準によります。
  1. 「TOPIX100」に採用されている100銘柄について、
  2. 2001年1月〜2010年12月までの10年間について検証する。

  3. このときの売買ルールは
    1. 売買マークがでたら翌日の始値で仕掛ける。
    2. 売買マークがでて10日が経過したら、翌日の始値で決済する(売買マークが出た日から11日目の始値)
    3. ザラバで+10%の利益が出たら利食いする(指値しておく)。
    4. ザラバで-10%の損失が出たら損切りする(逆指値しておく)。

  4. 「損益経過の指示」で、同じ日に仕掛ける銘柄は1銘柄(最も株価が高いもの)とする。(同一日に複数の銘柄に売買マークが出ていても、買い仕掛けは1銘柄、売り仕掛けは1銘柄に限る)

  5. 銘柄によって株価水準が異なるので、「理論金額(1000M)」で売買したものとする。

  6. 手数料は片道0.05%(往復で0.1%)とする。

大底買い・天井売りの成績


(図5)


買いと売りを合算した成績は、@585回のトレードがあり、A平均利益が13.3M(1.33%の利益)、B勝率は59.3%、CPFは1.50倍 です。勝率は目安である55.0%を超え、PFも目安の1.50倍に達しています。よい成績です。

買いだけの成績を見ると、@333回のトレードがあり、A平均利益が13.5M(1.35%の利益)、B勝率は58.3%、CPFは1.46倍。 売りだけの成績を見ると、@252回のトレードがあり、A平均利益が13.0M(1.30%の利益)、B勝率は60.7%、CPFは1.57倍。

次図の年別損益を見ると、2005年の平均損益が-25.8M、勝率が31.5%、PFが0.34倍 と極めて悪い数字になっています。2005年は下げることなく一方的に上昇した年でした。「大底買い・天井売り」の条件の性格は「逆張り」です。そのため、ピークになるだろう位置で「天井売り」マークを出したものがことごとくダマシになって大きな損失を出したのが原因です。

そのほかの9年は、勝率は55%を超えています。PFは2004年と2007年のPFが1.50倍に達していせんが、ほかの7年は1.50倍を超えています。



(図6)


[ 4 ] 押目買い・戻り売りの解説とその成績



(図3)を見てください。
「押目買い」の条件は以下のようになっています。
  1. 株価の12%「カギ足肩抜き本数」は(上昇)2本目までである。
  2. 株価の12%「カギ足」が下降中である。
  3. 13日順位相関が-95以下である。
  4. 当日は陰線である。
  5. 最近8日間に陰線は8個以下である(何個あってもよい)。
「戻り売り」の条件は以下のようになっています。
  1. 株価の10%「カギ足肩抜き本数」は(下降)2本目までである。
  2. 株価の10%「カギ足」が上昇中である。
  3. 11日順位相関が-95以下である。
  4. 当日は陽線である。
  5. 最近8日間に陽線は6個以下である(7個以上あってはならない)。

グラフの例

3382「7&アイ」はa(2010年4月1日)で「戻り売り」マークを出していますが、これはダマシです。

グラフにカギ足が描かれていますが、ピンク色と灰色の色分けがされています。ピンク色の部分はトレンドが上昇中、灰色部分はトレンドが下降中であることを表わしています。

aの時点で、カギ足の直前のピークは(p)の水準(2345円)でした。この水準を株価が上回ったのはaの売りマークの翌日のa'の日(2346円)です。a'の日にカギ足は「肩抜き」して上昇トレンドに転換しました。したがってaの日にはまだ下降トレンドにあったので「戻り売り」マークが出たわけです。

a'の日からは上昇トレンドにあります。下降トレンドに転換するのは、株価が前のカギ足のボトムのq(1831円)を下回るときです。それまでは上昇トレンドにあるので「押し目買い」です。AとBで「押し目買い」マークが出ています。

aで「戻り売り」が出てダマシになりましたが、モデル波動の局面を考えていれば、ダマシは防げます。 「戻り売り」はモデル波動の(L)(N)近辺で出るのが理想です。 aの日はqをボトムとして初めて75日線を上回った後、上昇に上昇を重ねてきました。この間、一度も25日線や75日線まで下げていません。モデル波動では少なくとも(D)の局面ですから、モデル波動からは「戻り売り」にはなりません。

「押し目買い」はモデル波動の(E)(G)付近で出るのが理想です。Aの日はカギ足のピーク(r)から下落し、75日線を割込んだところですが、モデル波動の(E)になる可能性があります。したがってAの「押 し目買い」はよいでしょう。

しかしBの日は、75日線を大きく割込み→75日線まで(2240円)戻ったが→前の小波動のボトム(1998円)を下抜いたので、モデル波動の(M)の可能性があります。Bは「押し目買い」にはなりません。

この「押し目買い・戻り売り」は、買いの場合は12%カギ足を1つの波動と仮定しているので、小波動を基本にするモデル波動と一致しないことがかなりあります。売買マークがでたときは、マークを盲信せず、マークがでた日はモデル波動のどの局面に当たるのかをチェックしてください。

押し目買い・戻り売りの成績

(図7)

買いと売りを合算した成績は、@416回のトレードがあり、A平均利益が10.8M(1.08%の利益)、B勝率は60.8%、CPFは1.55倍 です。勝率は目安である55.0%を超え、PFも目安の1.50倍を超えています。

買いだけの成績を見ると、@196回のトレードがあり、A平均利益が12.1M(1.21%の利益)、B勝率は63.8%、CPFは1.56倍。勝率・PFともに目安を上回っています。 売りだけの成績を見ると、@220回のトレードがあり、A平均利益が9.7M(0.97%の利益)、B勝率は58.2%、CPFは1.55倍。勝率・PFともに目安を上回っています。

次図の年別損益を見ると、2001年の平均損益が-10.8M、勝率が45.0%、PFが0.69倍 と悪い数字になっています。2000年にネットバブルが崩壊し、2001年も株価が年初から30%以上も下落した年でした。 2005年も平均損益が-3.2M、勝率が54.1%、PFが0.79倍 と損失を出した年です。2005年は年間を通じてグングン上昇した年でした。

「押し目買い・戻り売り」の条件の性格は「逆張り」です。そのため相場の方向が下げ一方・上げ一方に偏った年はマイナスになります。

(図8)


[ 5 ] 突破買い・突破売りの解説とその成績



(図4)を見てください。「突破買い」の条件は以下のようになっています。
  1. 3日「H&L」が上昇転換している。
  2. 3本前の「主な安値」が1以上(小波動のボトムが存在する)である。
  3. ザラバ高値が1本前の小波動のピークを上回った日から3日以内である。
  4. 1本前の小波動のボトム水準は2本前の小波動のボトム水準より高いこと。
  5. 1本前の小波動のボトム水準は、2本前の小波動のボトム水準よりも1.00〜1.05倍であること(0%〜5%ほど高い)。
  6. 2本前の小波動のボトム水準は、3本前の小波動のボトム水準よりも0.95〜1.05倍であること(差が-5%〜5%)。
「戻り売り」の条件は以下のようになっています。
  1. 3日「H&L」が下降している。
  2. 3本前の「主な高値」が1以上(小波動のピークが存在する)である。
  3. ザラバ安値が1本前の小波動のボトムを下回った日から3日以内である。
  4. 1本前の小波動のピーク水準は2本前の小波動のピーク水準より低いこと。
  5. 1本前の小波動のピーク水準は、2本前の小波動のピーク水準よりも0.85〜0.95倍であること(5%〜15%ほど低い)。
  6. 2本前の小波動のピーク水準は、3本前の小波動のピーク水準よりも1.05〜1.15倍であること(5%〜15%ほど高い)。

グラフの例

4005「住友化」はA(2010年11月26日)で「突破買い」マークを出しています。

Aの日に先の小波動のピークH1(371円)を上回りました。このとき小波動のボトムの位置関係は次のようになっていました。
  1. 2つ前のボトムL2(330円)→1つ前のボトムL1(331円)は1.00倍(=331÷330)であり、買い条件(1.00〜1.05倍)を満足している。

  2. 3つ前のボトムL3(341円)→2つ前のボトムL2(330円)は1.00倍(=331÷330)であり、買い条件(0.95〜1.05倍)を満足している。
「突破買い」はモデル波動の(C→D)の間、(E→F)の間で出るのが理想です。グラフのAの日は75日線を上回ったところです。また(L2→H1)はモデル波動の(A→B)に、(H1→L1)はモデル波動の(B→C)にあてはまりますから、Aはモデル波動の(C→D)の中間にあります。モデル波動からも合格です。


1605「国際帝石」はa(2011年5月6日)で「突破売り」マークを出しています。

aの日に先の小波動のボトムL1(5810円)を下回りました。このとき小波動のピークの位置関係は次のようになっていました。
  1. 2つ前のピークH2(6470円)→1つ前のピークH1(6290円)は0.93倍(=6290÷6470)であり、売り条件(0.85〜0.95倍)を満足している。

  2. 3つ前のピークH3(5970円)→2つ前のピークH2(6740円)は1.13倍(=6740÷5970)であり、売り条件(1.05〜1.15倍)を満足している。

「突破売り」はモデル波動の(J→K)の間、(L→M)の間ででるのが理想です。モデル波動の(H→I→J→K)の動きは、(H)から75日線近辺の(I)まで下落し→25日線近辺の(J)まで戻り→75日線を下抜いて(K)へ到る、というコースを辿ります。

グラフでは(H2)が(H)、(L1)が(I)、(H2)が(J)にあたります。aの日はちょうど75日線を下抜いているので、(J→K)の下落途中に出た「突破売り」です。モデル波動からも適切な売りマークです。

突破買い・突破売りの成績


(図9)


買いと売りを合算した成績は、@624回のトレードがあり、A平均利益が9.7M(0.97%の利益)、B勝率は58.2%、CPFは1.54倍 です。勝率は目安である55.0%を超え、PFも目安の1.50倍を超えています。

買いだけの成績を見ると、@480回のトレードがあり、A平均利益が9.3M(0.93%の利益)、B勝率は58.1%、CPFは1.56倍。勝率・PFともに目安を上回っています。 売りだけの成績を見ると、@144回のトレードがあり、A平均利益が11.1M(1.11%の利益)、B勝率は58.3%、CPFは1.47倍。売りの成績はあまりよくありません。トレード数は買いの480回に比べて144回と少ないのは売り条件を厳しくしているためです。「突破売り」はなかなか難しいことを示しています。

次図の年別損益を見ると、2002年の累計損益がマイナスになっています。「大底買い・天井売り」と「押し目買い・戻り売り」は逆張りの性格を持っていますが、「突破買い・突破売り」は順張りの性格です。逆張りの条件の成績が悪かった年は2001年・2005年でしたが、順張りの条件表の成績が悪かった年は2002年でした。


(図10)


[ 6 ] 条件表No.16「天底/押目戻り/突破」の解説とその成績




条件表No.16「天底/押目戻り/突破」は、(A)大底買い・天井売り、(B)押目買い・戻り売り、(C)突破買い・突破売り を1つの条件表にまとめたものです。グラフを描かせたとき、
    (A)大底買い・天井売りは、赤色の↑↓

    (B)押目買い・戻り売りは、緑色の↑↓

    (C)突破買い・突破売りは、青色の↑↓
のマークが表示されます。もしマークの色が違っているなら、 グラフ画面のメニューの「色設定」で、右図のように「売買マークの色の順」の色を(1.赤色、2.緑色、3.青色、4.ピンク・・・・)のように設定してください。


グラフの例

4063「信越化」のグラフを掲げます。

A(2009年7月13日)に「大底買い」

a(2009年9月8日)に「天井売り」

B(2010年2月1日)に「押し目買い」

C(2010年2月17日)に「突破買い」

C'(2010年3月8日)に「突破買い」

D(2010年12月9日)に「突破買い」

b(2011年1月14日)に「天井売り」

b'(2011年1月19日)に「天井売り」


E(2011年6月29日)に「突破買い」

F(2011年7月26日)に「突破買い」

G(2011年8月22日)に「大底買い」

c(2011年9月2日)に「戻り売り」

「天底/押目戻り/突破」の成績


(図11)


買いと売りを合算した成績は、@1468回のトレードがあり、A平均利益が10.7M(1.07%の利益)、B勝率は59.1%、CPFは1.49倍 です。勝率は目安である55.0%を超えているが、PFは目安の1.50倍にわずかに不足しています。

買いだけの成績を見ると、@897回のトレードがあり、A平均利益が10.7M(1.07%の利益)、B勝率は59.1%、CPFは1.49倍。PFがわずかに不足。 売りだけの成績を見ると、@571回のトレードがあり、A平均利益が10.7M(1.07%の利益)、B勝率は59.2%、CPFは1.50倍。売りの成績と買いの成績はほぼ同じです。

次図の年別損益を見ると、2005年の累計損益がマイナスになっています。(図6)の「大底買い・天井売り」の2005年の損益は-1393.3M、(図8)の「押し目買い・戻り売り」の2005年の損益は-117.6Mでしたが、(図10)の「突破買い・突破売り」の2005年の損益は+987.1Mと大幅なプラスでした。

この3つを合計すると-101.2Mになります。(図12)の2005年の損益は-680.7Mになっていて、3つを合計したマイナス額(-523.8M)は異なっていますが、これは(大底買い・押し目買い・突破買い)(天井売り・戻り売り・突破売り)のどれか2つが同じ日にマークを出していることがあるからです。同じ日に損失がでたトレード数よりも、同じ日に利益がでたトレード数のほうが少なかったのでしょう。

条件表No.16の年別成績は、2005年のマイナスの年でも、平均損益は(-3.9M=0.39%)と小さなものであるので、工夫によっては毎年利益が出るようになるはずです。その工夫とは、
  1. (仕掛け)モデル波動の局面をチェックして売買マークの取捨選択をする。これが最も重要。
  2. (時間切れ)検証では10日間としているが、時間切れの期間を工夫する。
  3. (利食い)検証では+10%と固定しているが、利食いの基準を決める。
  4. (損切り)検証では-10%と固定しているが、損切りの基準を決める。


(図12)


[ 7 ] 決済のルールについて(時間切れ)



決済の「時間切れ」の期間は何日が適当なのかを調べます。売買ルールは次のとおりです。
  1. N日で時間切れ
  2. 利食いは+10%
  3. 損切りは-10%


右図のAの日に「大底買い」が出ています。翌日の始値(1756円)で買い仕掛けをして、aは10日目、bは20日目、cは30日目です。

売買ルールの「時間切れ」を10日としていたならば、aの翌日の始値(1862円)で決済することになります。

だが20日目のbの翌日に決済していたなら始値は2015円、30日目のcの翌日に決済していたなら始値は2130円です。「時間切れ」の期間によって成績は大いに違ってきます。

この例では買い仕掛けをしてから30日目に決済を決めるのが正解であったのですが、@建て玉期間が長くなればなるほど、A利益の幅が大きくなり、B損失の幅が大きくなる可能性があります。

大きな利益を得たいならば、@大きな利食い幅を決め、A建て玉期間を延ばす必要がありますが、それに伴ってB大きな損失が出ることを覚悟していなければなりません。

小さな利益で満足するならば、@小さな利益幅を決め、A建て玉期間を短くすることです。そうすればB大きな損失は出ません。

条件表No.16は、「時間切れ10日・利食い+10%・損切り-10%」という売買ルールのもとで最適化してあります。したがってこの売買ルールによる成績が最もよいはずです。ただ人によってトレード期間は、短期・中期・長期と異なります。トレード期間(時間切れ)によって条件表No.16の成績はどうのように変るかを(表1)に掲げます。

No. 売買ルール 成績 トレード数 累計損益 平均利益 勝率 Pファクタ PD倍率
1 時間切  5日
利食い +10%
損切り -10%
総合
買い
売り
1563回
958回
605回
9609M
5210M
4399M
6.1M
5.4M
7.3M
55.0%
55.0%
54.9%
1.37倍
1.32倍
1.46倍
9.17倍
3.61倍
4.27倍
2 時間切 10日
利食い +10%
損切り -10%
総合
買い
売り
1468回
897回
571回
* 15751M
* 9620M
6131M
* 10.7M
* 10.7M
10.7M
* 59.1%
* 59.1%
* 59.2%
* 1.49倍
* 1.49倍
* 1.50倍
13.23倍
6.61倍
3.10倍
3 時間切 15日
利食い +10%
損切り -10%
総合
買い
売り
1444回
881回
563回
14316M
9177M
5138M
9.9M
10.4M
9.1M
55.1%
55.2%
54.9%
1.37倍
1.39倍
1.33倍
9.65倍
5.29倍
2.01倍
4 時間切 20日
利食い +10%
損切り -10%
総合
買い
売り
1427回
867回
560回
14979M
9200M
5778M
10.5M
10.6M
10.3M
55.6%
55.6%
55.7%
1.34倍
1.35倍
1.33倍
9.64倍
4.52倍
1.99倍
5 時間切 25日
利食い +10%
損切り -10%
総合
買い
売り
1413回
854回
559回
15092M
8562M
* 6529M
* 10.7M
10.0M
* 11.7M
55.8%
56.1%
55.5%
1.32倍
1.30倍
1.35倍
9.53倍
4.00倍
2.11倍
6 時間切 10日
利食い +15%
損切り -15%
総合
買い
売り
1449回
882回
567回
15140M
9907M
5232M
10.4M
11.2M
9.2M
59.1%
59.2%
59.1%
1.49倍
1.53倍
1.43倍
11.40倍
4.90倍
3.05倍
7 時間切 15日
利食い +15%
損切り -15%
総合
買い
売り
1415回
860回
555回
12044M
9248M
2796M
8.5M
10.8M
5.0M
54.1%
55.0%
52.6%
1.30倍
1.41倍
1.17倍
6.09倍
3.34倍
0.99倍
8 時間切 20日
利食い +15%
損切り -15%
総合
買い
売り
1392回
842回
550回
12721M
9109M
3611M
9.1M
10.8M
6.6M
54.5%
55.2%
53.3%
1.28倍
1.34倍
1.19倍
4.39倍
2.50倍
1.17倍
9 時間切 25日
利食い +15%
損切り -15%
総合
買い
売り
1377回
830回
547回
12531M
8324M
4206M
9.1M
10.0M
7.7M
54.2%
54.9%
53.0%
1.24倍
1.27倍
1.06倍
3.87倍
2.01倍
1.15倍
(表1)


上の(表1)のNo.1〜No.5は「利食い+10%・損切り-10%」は固定しています。成績を測る重要な成績項目である(累計損益・勝率・PF)の3項目を見ると、No.2の「時間切れ10日」が最もよい成績です。No.5の売りの累計損益(6529M)はNo.2の売りの累計損益(6131M)より勝っていますが、勝率・PFはNo.2のほうが優れています。「利食い+10%・損切り-10%」の売買ルールの下では、時間切れは10日がよいことがわかります。

No. No.6〜No.9は、「利食い+15%・損切り-15%」にして、時間切れを10日・15日・20日・25日と変化させたものです。No.6〜No.9の累計損益が最も大きいのはNo.6の15140M、平均利益が大きいのはNo.6の10.4M、勝率が高いのはNo.6の59.1%、PFが大きいのはNO.6の1.49倍です。「利食い+15%・損切り-15%」の売買ルールのもとでも、時間切れ10日が最もよい成績です。


[ 8 ] 決済のルールについて(利食い%と損切り%)



決済の「利食い%」「損切り%」は何%が適当なのかを調べます。売買ルールは次のとおりです。
  1. 10日(X日)で時間切れ
  2. 利食いは+N%
  3. 損切りは-M%


右図のAとBの日に「天井売り」が、Cの日に「押目買い」が出ています。このとき、建て玉期間は10日として「利食い+5%」と「利食い+10%」の損益は次のようになります。

@「利食い+5%」のとき、
A(290円)売り→a(275円)で利食い=+15円

B(313円)売り→b(297円)で利食い=+16円

C(246円)買い→c(259円)で利食い=+13円

A「利食い+10%」のとき、
A(290円)売り→a'(284円)で時間切=+6円

B(313円)売り→b(281円)で利食い=+32円

C(246円)買い→c'(243円)で時間切=-3円

図では「利食い%」だけを見ましたが、成績は@時間切れ、A利食い%、B損切り% の組み合わせによってずいぶん違いがでます。(表2)に売買ルールによる成績をまとめました。

表のNo.3が「利食い+10%・損切り-10%」の標準の売買ルールによる成績です。これを基準にして、他の売買ルールによる成績を比較します。

No. 売買ルール 成績 トレード数 累計損益 平均利益 勝率 Pファクタ PD倍率
1 時間切 10日
利食い +5%
損切り -5%
総合
買い
売り
1560回
945回
615回
10223M
5901M
4321M
6.6M
6.2M
7.0M
58.0%
57.8%
58.4%
1.35倍
1.34倍
1.37倍
11.59倍
7.10倍
* 6.24倍
2 時間切 10日
利食い +5%
損切り -10%
総合
買い
売り
1491回
910回
581回
12724M
7495M
5228M
8.5M
7.1M
9.0M
* 64.7%
* 64.6%
* 64.7%
1.45倍
1.43倍
1.47倍
* 15.30倍
* 8.99倍
4.90倍
3 時間切 10日
利食い +10%
損切り -10%
総合
買い
売り
1468回
897回
571回
15751M
9620M
6131M
10.7M
10.7M
10.7M
59.1%
59.1%
59.2%
1.49倍
1.49倍
1.50倍
13.23倍
6.61倍
3.10倍
4 時間切 10日
利食い +15%
損切り -10%
総合
買い
売り
1464回
894回
570回
13445M
8785M
4659M
9.2M
9.8M
8.2M
57.9%
57.8%
57.9%
1.41倍
1.44倍
1.37倍
12.43倍
5.43倍
2.21倍
5 時間切 10日
利食い +20%
損切り -10%
総合
買い
売り
1464回
894回
570回
12360M
8682M
3677M
8.4M
9.7M
6.5M
57.4%
57.4%
57.5%
1.37倍
1.43倍
1.29倍
7.51倍
3.90倍
1.75倍
6 時間切 10日
利食い +10%
損切り -15%
総合
買い
売り
1567回
979回
588回
* 17003M
* 10753M
6249M
* 11.7M
* 12.2M
11.0M
60.2%
60.3%
60.0%
* 1.56倍
* 1.58倍
1.53倍
12.32倍
5.62倍
3.96倍
7 時間切 10日
利食い +15%
損切り -15%
総合
買い
売り
1449回
882回
567回
15140M
9907M
5232M
10.4M
11.2M
9.2M
59.1%
59.2%
59.1%
1.49倍
1.53倍
1.43倍
11.40倍
4.90倍
3.05倍
8 時間切 10日
利食い +20%
損切り -15%
総合
買い
売り
1449回
882回
567回
14089M
9637M
4452M
9.7M
10.9M
7.9M
58.8%
58.7%
58.9%
1.45倍
1.51倍
1.36倍
7.20倍
3.88倍
2.60倍
9 時間切 10日
利食い +10%
損切り -20%
総合
買い
売り
1451回
883回
568回
16832M
10436M
* 6396M
11.6M
11.8M
* 11.3M
60.2%
60.1%
60.2%
* 1.56倍
1.56倍
* 1.55倍
9.08倍
4.37倍
4.64倍
10 時間切 15日
利食い +10%
損切り -15%
総合
買い
売り
1420回
864回
556回
15256M
10445M
4810M
10.7M
12.1M
8.7M
56.3%
57.1%
55.0%
1.40倍
1.48倍
1.30倍
8.28倍
4.41倍
2.11倍
11 時間切 15日
利食い +15%
損切り -15%
総合
買い
売り
1415回
860回
555回
12044M
9248M
2796M
8.5M
10.8M
5.0M
54.1%
55.0%
52.6%
1.30倍
1.41倍
1.17倍
6.09倍
3.34倍
0.99倍
(表2)

上表から以下のことが判ります。
  1. 利食い%を小さくして「利食い+5%」にすると、NO.1とNo.2の累計利益や平均利益はNo.3より小さくなります。勝率はNo.1はやや低下するが、No.2は高くなっています。これはNo.2が「利食い+5%」に対して「損切り-10%」と損切り損切り%が大きいのが原因です。

  2. 「損切り-10%」を固定して、利食い%を+15%、+20%にしたのがNo.4とNo.5です。すべての成績項目はNo.3より悪化しています。利食い%を損切り%より大きくすると、成績は悪くなることがわかります。

  3. 「損切り-15%」を固定して、利食い%を+10%、+15%、+20%にしたのがNo.6、No.7、No.8です。この3者で最もよい成績になっているのはNo.6の「利食い+10%・損切り-15%」です。No.2と比べると累計利益・平均利益・勝率・PFの全てが、少し上回っています。

  4. 利食い%より損切り%が大きいときは成績がよくなります。No.9は「利食い+10%・損切り-20%」と損切り%を一層大きくしたものです。最も成績のよいNo.6とほぼ同じ(やや低いものが多い)です。損切り%を-15%以上にしても成績は特によくならないことがわかります。

  5. No.10とNo.11は「時間切れ15日」としたときの成績です。No.10と同じ「利食い+10%・損切り-15%」のNo.6を比較すると、No.10はNo.6より少し劣ります。同じ「利食い+10%・損切り-15%」なら時間切れは10日のほうがよいことがわかります。No.11は「利食い+15%・損切り-15%」なので、「利食い+10%・損切り-15%」のNo.10よりも成績は悪くなっています。
以上のことから、基本はNo.3の「利食い+10%・損切り-10%」ですが、勝率を重視するならばNo.2の「利食い+5%・損切り-10%」、利益額を重視するならばNo.6の「利食い+10%・損切り-15%」を採用すればよいでしょう。


[ 9 ] 決済のルールについて(グラフによる利食い)



グラフからどういう現象が起きたときに決済するのがよいのかを調べます。売買ルールは次のとおりです。
  1. 10日で時間切れ
  2. 利食いは+10%
  3. 損切りは-10%または-15%
  4. グラフの特定の現象が出れば決済(多くは利食いになる)する。

グラフの特定の現象とは、例えば25日線からのカイリ率が+5%以上になったら転売するとか、25日線からのカイリ率が-5%以上になったら買い戻しするとかの、グラフで決済のタイミングを決めておくものです。ここでは次の3つのグラフ上の現象を例とします。
  1. 終値が75日線を上抜いたら転売する。終値が75日線を下抜いたら買戻す。
  2. 9日順位相関が+80以上になったら転売する。9日順位相関が-80以下になったら買戻す。
  3. 順上がりの3陽連が出たら転売する。順下がりの3陰連が出たら買戻す。
この3つの現象は仕掛けに有利な株価の変化が起きると出ます。例えば株価が75日線より下にあるとき「大底買い」をしたとき、それから株価が上昇して75日線を上抜くのは、買い仕掛けに有利な現象です。このとき、@利益が+10%になるまで待って利食いするのがよいのか?A+10%の利益が出るとは限らないので、有利な株価の変化が起きたときに利益を確定するほうがよいのか? どちらがよいのかという問題です。


@「終値が75日線を上抜いたら転売する。終値が75日線を下抜いたら買戻す。」という決済をするとしましょう。

右図のAで「天井売り」が出ています。この後終値が75日線を下抜いたのはaの日なので、aの翌日の始値で決済します。

Bで「大底買い」が出ています。この後終値が75日線を上抜いたのはbの日なので、bの翌日の始値で決済します。

右図のCで「突破買い」が出ています。この後終値が75日線を下抜いたのはcの日なので、cの翌日の始値で決済します。

Dで「押目買い」が出ています。この後終値が75日線を上抜いたのはdの日なので、dの翌日の始値で決済します。

この決済(多くは利食いになっている)の成績は次の(表3)のNo.2にまとめてあります。

A「9日順位相関が+90以上になったら転売する。9日順位相関が-90以下になったら買戻す。」という決済をするとしましょう。

右図のAで「大底買い」が出ています。この後9日順位相関が+90以上になったのはaの日です。aの翌日の始値で決済します。

Bで「戻り売り」が出ています。この後9日順位相関が-90以下になったのはbの日です。bの翌日の始値で決済します。

Cで「押目買い」が出ています。この後9日順位相関が+90以上になったのはcの日です。cの翌日の始値で決済します。

この決済(多くは利食いになっている)の成績は次の(表3)のNo.3にまとめてあります。


B「順上がりの3陽連が出たら転売する。順下がりの3陰連が出たら買戻す。」という決済をするとしましょう。

右図のAで「突破買い」が出ています。この後aで「順上がりの3陽連」が出ました。(順上がりとはザラバ高値が切り上がり、ザラバ安値も切り上がっている形)aの翌日の始値で決済します。

Bで「戻り売り」が出ています。この後bで「順下がりの3陰連」が出ました。bの翌日の始値で決済します。

この決済(多くは利食いになっている)の成績は次の(表3)のNo.4にまとめてあります。

3つの決済(多くは利食い)の例を掲げました。この例では、時間切れ・利食い・損切りのルールを無視して説明しましたが、実際には 「仕掛けて10日がたったら決済する。+10%の利益が出たら決済する。-10%の損失がでたら決済する。」という売買ルールがあるので、チャートによる決済はそれほど多くはありません。(トレード数に占める「グラフからの利食いの構成率」は、No.2は14%、No.3は25%、No.4は31%くらいです。)

No. 売買ルール 成績 トレード数 累計損益 平均利益 勝率 Pファクタ PD倍率
1 時間切 10日
利食い +10%
損切り -10%
総合
買い
売り
1468回
897回
571回
15751M
9620M
6131M
10.7M
10.7M
10.7M
59.1%
59.1%
59.2%
1.49倍
1.49倍
1.50倍
13.23倍
6.61倍
3.10倍
2 終値が75日線を上回ったら転売
75日線を下回ったら買戻し
総合
買い
売り
1489回
913回
576回
* 16181M
* 10164M
6017M
* 10.9M
* 11.1M
10.4M
60.0%
60.0%
60.1%
1.53倍
1.54倍
1.51倍
* 14.54倍
* 7.37倍
3.12倍
3 9日順位相関が
+90以上で転売
-90以下で買戻し
-
総合
買い
売り
1496回
919回
577回
15238M
9615M
5623M
10.2M
10.5M
9.7M
61.3%
60.8%
62.0%
1.54倍
* 1.56倍
1.50倍
11.81倍
6.60倍
3.06倍
4 順上がりの3陽連で転売
順下がりの3陰連で買戻し
総合
買い
売り
1481回
904回
577回
15420M
9356M
6064M
10.4M
10.3M
10.5M
* 63.4%
* 63.6%
* 63.1%
* 1.55倍
1.55倍
* 1.56倍
13.43倍
7.12倍
* 4.90倍
(表3)

上表のNo.1の成績を基準にして、No.2〜No.4の成績を比較すると次のことがいえます。
  1. No.2の「75日線」を使った決済(利食い)を使うと、@累計損益、A平均利益、CPF、B勝率、DPD倍率 の全てが向上しています。

  2. No.3の「9日順位相関」を使った決済(利食い)を使うと、B勝率、CPF、はよくなるものの、@累計損益、A平均利益、DPD倍率がいくぶん低下しています。

  3. No.4の「3陽連・3陰連」を使った決済(利食い)を使うと、B勝率、CPF、DPD倍率がよくなっています。特にB勝率がアップしています。@累計損益、A平均利益、がいくぶん低下していますがNo.1との差は僅少です。
No.2、No.3、No.4のどれもB勝率、DPF が向上しているのは、+10%で利食いのほかに一定のグラフ上の現象から決済(利食い)することは有効であるということです。なかでもNo.2は累計損益とPD倍率も向上しているので、No.1よりも、@リターンが大きく(累計利益)、Aリスクが小さい(PD倍率)といえます。No.2の「75日線」による決済が最も優れています。

ただしNo.2はNo.1に比べて成績が目覚しく向上したとはいえません。実際のトレードをするときは、
  1. 売買マークが出たら、翌日の寄り付き前に成行きの注文を出す。
  2. 当然に約定するので、利食い+10%の値段と損切り-10%の値段を計算し、利食いの指値注文と損切りの逆指値注文を出す。
  3. 10日間、利食いも損切りもできなかったときは、11日目の寄り付き前に決済の成行きの注文を出す。
これがシンプルです。これは「時間切れ10日・利食い+10%・損切り-10%」による売買ルールのもとでは、グラフからの利食いをしても「労多くして益少なし」です。


[ 10 ] 決済のルールについて(グラフによる損切り)



グラフからどういう現象が起きたときに決済するのがよいのかを調べます。売買ルールは次のとおりです。
  1. 10日で時間切れ
  2. 利食いは+10%
  3. 損切りは-10%または-15%
  4. グラフの特定の現象が出れば決済(多くは損切りになる)する。
グラフの特定の現象とは、例えば25日線からのカイリ率が+5%以上になったら買戻しするとか、25日線からのカイリ率が-5%以上になったら転売するとかの、グラフで決済のタイミングを決めておくものです。ここでは次の3つのグラフ上の現象を例とします。
  1. 終値が75日線を初めて下抜いたら転売する。終値が75日線を初めて上抜いたら買戻す。
  2. 9日順位相関が初めて-80以下になったら転売する。9日順位相関が初めて+80以上になったら買戻す。
  3. 順上がりの3陰連が出たら転売する。順下がりの3陽連が出たら買戻す。
この3つの現象は仕掛けに不利な株価の変化が起きたときに出ます。例えば株価が75日線より上にあるとき「押目買い」をしたとしましょう。そこから株価が75日を下抜いて下落したならば、買い仕掛けに不利になります。このとき、@損失が-10%になるまで待って損切りするのがよいのか?A-10%の損失が出るとは限らないが、不利な株価の変化(この場合は株価が75日線を下抜いたという変化)が起きたときに損失を確定するほうがよいのか? どちらがよいのかという問題です。

@「終値が75日線を初めて下抜いたら転売する。終値が75日線を初めて上抜いたら買戻す。」という決済をするとしましょう。

右図のAで「大底買い」が出ています。Aの翌日の始値で仕掛けますが、このとき終値は75日線より下にあります。初めて終値が75日線を下抜いたのはaのひなので、aの翌日の始値で決済します。

Bで「戻り売り。翌日の始値で仕掛けたところ、この日の終値は75日線を下回りました。しかしbで再び75日線を上抜いたので、bの翌日の始値で決済します。

Cで「押目買い」が出ています。翌日の始値で仕掛けたところ、その日(c)の終値は初めて75日線を下回りました。cの翌日の始値で決済します。

Dの「戻り売り」は売り仕掛けをした後、75日線を下回ってから再び75日線を上抜くことがなかったので決済の機会はありません。 この決済(多くは損切りになっている)の成績は次の(表4)のNo.2にまとめてあります。

A「9日順位相関が初めて-80以下になったら転売する。9日順位相関が初めて+80以上になったら買戻す」という決済をするとしましょう。

右図のAで「天井売り」が出ています。Aの翌日は9日順位相関が+80以上です。この後+80以下に低下し、再び+80以上になったのはaの日です。aの翌日の始値で決済します。

Bで「押目買い」が出ています。Bの翌日は9日順位相関が-80以下です。この後-80以上になり、再び-80以下になったのはbの日です。bの翌日の始値で決済します。

Cの「天井売り」は、すでに9日順位相関は+80以上でした。一度+80以下になて再び+80以上になることはなかったので決済の機会はありません。この決済(多くは損切りになっている)の成績は次の(表4)のNo.3にまとめてあります。

B「順上がりの3陰連が出たら転売する。順下がりの3陽連が出たら買戻す。」という決済をするとしましょう。

右図のAで「突破買い」が出ています。この後aで「順下がりの3陰連」が出ました。(順下がりとはザラバ高値が切り下がり、ザラバ安値も切り下がっている形)aの翌日の始値で決済します。

Bで「天井売り」が出ています。この後bで「順上がりの3陽連」が出ました。bの翌日の始値で決済します。

Cの「天井売り」の後には「順上がりの3陽連」は出ていないので決済の機会はありません。この決済(多くは損切りになっている)の成績は次の(表4)のNo.4にまとめてあります。

3つの決済(多くは損切り)の例を掲げました。この例では、時間切れ・利食い・損切りのルールを無視して説明しましたが、実際には 「仕掛けて10日がたったら決済する。+10%の利益が出たら決済する。-10%の損失がでたら決済する。」という売買ルールがあるので、チャートによる決済はそれほど多くはありません。(トレード数に占める「グラフからの損切り」の構成率は、No.2は13%、No.3は14%、No.4は20%くらいです。)

No. 売買ルール 成績 トレード数 累計損益 平均利益 勝率 Pファクタ PD倍率
1 時間切 10日
利食い +10%
損切り -10%
総合
買い
売り
1468回
897回
571回
15751M
9620M
6131M
10.7M
10.7M
10.7M
* 59.1%
* 59.1%
* 59.2%
1.49倍
1.49倍
1.50倍
13.23倍
6.61倍
3.10倍
2 終値が75日線を下回ったら転売
75日線を上回ったら買戻し
総合
買い
売り
1497回
917回
580回
* 16685M
* 10185M
* 6500M
* 11.1M
* 11.1M
* 11.2M
57.7%
57.5%
58.1%
* 1.55倍
* 1.54倍
* 1.56倍
* 14.99倍
* 7.39倍
* 3.37倍
3 9日順位相関が+80以上になったら買戻し
-80以下になったら転売
総合
買い
売り
1489回
910回
579回
15089M
9167M
5922M
10.1M
10.1M
10.2M
57.6%
57.4%
58.0%
1.47倍
1.46倍
1.49倍
13.17倍
6.50倍
2.97倍
4 順上がりの3陽連で買戻し
順下がりの3陰連で転売
総合
買い
売り
1521回
922回
599回
14757M
8888M
5869M
9.7M
9.6M
9.8M
55.0%
55.2%
54.6%
1.47倍
1.46倍
1.49倍
12.79倍
5.90倍
3.15倍
(表4)

上表のNo.1の成績を基準にして、No.2〜No.4の成績を比較すると次のことがいえます。
  1. No.2の「75日線」を使った決済(損切り)を使うと、@累計損益、A平均利益、CPF、DPD倍率がよくなっています。B勝率はいくぶん低下していますが、目安の55.0%は超えています。

  2. No.3の「9日順位相関」を使った決済(損切り)を使うと、@累計損益、A平均利益、B勝率、CPF、DPD倍率 のすべての項目で少しずつ成績は低下しています。

  3. No.4の「3陽連・3陰連」を使った決済(損切り)を使うと、@累計損益、A平均利益、B勝率、CPF、DPD倍率 のすべての項目で少しずつ成績は低下しています。

No.2、No.3、No.4のどれもB勝率が低下しているのは、-10%の損失が出る前に損失を確定しているためです。No.2はNo.1に比べてすべての成績項目がよいので、No.2の「75日線」による決済(損切り)は有効です。No.3「順位相関」とNo.4「3陽連・3陰連」はすべての成績が低下しているので有効ではありません。

No.2の「75日線」による損切りは有効ではありますが、No.1とNo.2の成績はそれほど違っていません。[9]章の「グラフによる利食い」で結論したように、トレードはシンプルなほうがよいのです。「時間切れ10日・利食い+10%・損切り-10%」による売買ルールのもとでは、グラフからの損切りをしても「労多くして益少なし」です。


[ 11 ] 仕掛けの工夫について(モデル波動のあてはめ)



条件表No.16「天底/押目戻り/突破」は[6]章の(図11)に掲げたように、(平均利益率1.07%・勝率59.1%・Pファクター1.49倍)の成績を出しています。何も考ええることなく売買マークに従って仕掛け、売買ルール(時間切れ10間・利食い10%・損切り-10%)に従って決済すれば、このような成績がでるはずです。

売買ルールに工夫を加えるならばと、次のことを検証してみました。
  1. [8]「決済のルールについて(利食い%・損切り%」で、利食いを+10%、損切りを-15%にすれば(平均利益率1.17%・勝率60.2%・Pファクター1.56倍)になることがわかりました。

  2. [9]「決済のルールについて(グラフによる利食い)」で、75日平均線をメドにして利食いをすると、(平均利益率1.09%・勝率60.0%・Pファクター1.53倍)になることがわかりました。

  3. [10]「決済のルールについて(グラフによる損切り)」で、75日平均線をメドにして損切りをすると、(平均利益率1.11%・勝57.7%・Pファクター1.55倍)になることがわかりました。
投資の目的は、小さいリスクで、大きなリターンを得ることです。基本にした売買ルールによる累計利益は15751Mでしたが、[8]章の工夫によって17003M(+8.0のアップ)、[9]章の工夫によって16181M(+2.7のアップ)、[10]章の工夫によって16685M(+5.9のアップ)と、確かにリターンは増えていますが、しかしその増え方はたいしたものではありません。この工夫には限界があります。

この3つの工夫はすべて「仕掛けた後の工夫」です。成績をより向上させるには「仕掛ける前の工夫」をすることが重要です。仕掛ける前の工夫とは、その売買マークを信用してよいのかどうかを判断することです。ダマシになりそうな売買マークでは仕掛けないことができれば、@利益額は増加はしないが、損失額が減るので、累計利益・平均利益・Pファクターが大きくなる。
売買マークがダマシになりそうかどうかは、「売買マークがモデル波動の適切な局面で出ているのか?」をチェックしてください。

@大底買い・天井売り(モデル波動のあてはめ)


「大底買い」は右図の(A)付近で出なければなりません。

ただ相場が強いときは(K)が底値になり、その後は75日線を上抜くこともあります。この場合は(K)が(A)、(L)が(B)になり、その後(C)(D)(E)(F)・・・・と上昇波動に変化します。

よって「大底買い」が(A)または(K)の局面で出ているかをチェックしてください。

「天井売り」は右図の(H)付近で出なければなりません。

ただ相場が弱いときは(D)が天井になり、その後は75日線を抜いて下落することがあります。この場合は(D)が(H)になり、その後(K)(L)(M)(N)・・・・と下降波動に変化します。

よって「天井売り」が(H)または(D)の局面で出ているかをチェックしてください。


1605「国際帝石」は(a)で「大底買い」が出ています。(a)の日(2008年8月6日)は株価は75日線を大きく下回っています。

またそれまで株価が75日線より上にあったものが、初めて75日線を下回ったのだから、躊躇なく(K)であると判断できます。

モデル波動にあてはめるなら、(H)と(K)はすぐにわかります(I)(J)ははっきりとはわからない)。(K)は(A)である可能性があります。この「大底買い」には従ってよいでしょう。

(a)の翌日10560円で買って11460円で決済(時間切れ)です。


(a)からの上昇は200日線までで終り、その後株価が下落していきました。(N)は25日線までしか戻らなかったので、(b)で「大底買い」がでた時点では、(K)(L)(M)(N)が確定しています。

モデル波動では(N)の次は(A)ですが、(M→N)の後、もう一度(M→N)の波動をつけることもあります。(M→N)繰り返されるかどうかは(b)の時点ではわかりませんが、(A)となってもおかしくない局面です。

細かなことをいえば(b)の日までの4日間は、陽線→陽線→陰線→陽線でとなっています。大底をつけるのは買い方が悲観して投げ切ったときですが、この下げ方ではまだ悲観の程度が弱い。

しかし(b)(2008年10月9日)は大底の可能性が十分にあるので。この「大底買い」に従ってよいでしょう。翌日6300円で買って、その次の7070円で決済(利食い+10%)です。

(c)(2008年10月28日)の「大底買い」は、(b)が大底でなかったので、より(A)になる可能性は強くなっています。(c)の翌日4940円で買うと、その翌日に5480円で決済(利食い+10%)です。


1605「国際帝石」は(a)で「天井売り」が出ています。(a)の日(2007年6月8日)にモデル波動を比定すると、図のように(D)→(E)→(F)→(G)がわかります。

(D)は株価が初めて75日線を上回ったところ、(E)は反落が75日線で止まったところ、(G)は反落が25日線で止まったところです。

(a)の日は(G)から19日間〜上昇してきたし、前日は4連続陽線です。(a)は天井の(H)と判断してよいでしょう。 (a)の翌日11300円で売って11200円で決済(時間切れ)です。

(b)(2007年7月24日)の「天井売り」は、(a)が天井でなかったので、より(H)になる可能性は強くなっています。(b)の翌日12200円で売って10日目に10800円で決済(利食い+10%)です。

A押し目買い・戻り売り(モデル波動のあてはめ)


「押し目買い」は、中勢波動が上昇中のとき、株価が下落したときに出ます。図では(E)の75日線近辺または(G)の25日線近辺で出るのもが正しい「押し目買い」です。

ダマシは、株価が下落を始めた(I)の局面で出ます。

「戻り売り」は、中勢波動が下降中のとき、株価が反発したときに出ます。右図の(L)の75日線まで戻ったとき、または(N)の25日線まで戻ったときに出なければなりません。

ダマシは、株価が初めて75日線まで戻ってきた(B)付近または(b)の辺りで出ます。

1928「積ハウス」は(a)で「押し目買い」が出ています。(a)の日(2006年5月23日)の時点では、株価はそれまで75日線より上方にあったものが、はじめて75日線を大きく割込んだ局面です。これはモデル波動の(K)であることは明らかです。

(K)から(L)へ向かって反発する可能性はありますが、押し目買いは(E)または(G)の局面でするものです。(K)時点での「押し目買い」はできません。 (a)の翌日1584円で買って10日が経過して1591円で決済(時間切れ)です。

6963「ローム」は(c)で「押し目買い」が出ています。(c)の日(2003 年8月12日)の株価は75日線の水準にあります。ここまでのモデル波動の比定は、(A)→(D)→(E)まではモデルどおりです。モデルでは(E)→(F)→(G)となりますが、(G)となるには(F)からの反落は25日線水準で止まらねばなりません。

この例では(F)から75日線まで下落したので(F)ではなく(D)の繰り返しが起きていると判断できます。よって(c)時点の局面は(E')と判断できます。

(E)の75日線あるいは(G)の25日線付近の買いは「押し目買い」です。 (c)の翌日13070円で買って5日目の14390円で決済(利食い+10%)です。

6326「クボタ」は(a)で「戻り売り」が出ています。(a)の日(2007年4月27日)にモデル波動の(K)→(L)へ戻ってきていることがわかります。

この後75日線を上抜く可能性もありますが、(a)の日が上ヒゲ足となっていることから、75日線水準では戻り売り圧力があるようです。「戻り売り」としてよいでしょう。(翌日の陰線を見ると、より戻り一杯であることが確認できます)

(a)の翌日1133円で売って8日目に998円で決済(利食い+10%)です。

(b)でも「戻り売り」が出ています。株価は75日線の近辺にあります。これは前回の(K)→(L)の繰り返しか、または(A)→(B)のどちらかですが、 前回の(K)→(L)の反発に比べて今回の(K')ないし(A)からの反発の動きは強いので、(A)→(B)となる可能性が高いと判断できます。

(b)の日が(L)であれば「戻り売り」ですが、(B)であるのなら「戻り売り」にはなりません。このまま75日線を超えて、一気に(D)になる可能性もあるからです。だが(b)で上ヒゲの長い「十字足」を出していることから75日線水準での戻り売り圧力は強いようです。このまま上昇して(D)になる可能性はやや小さい。

(L')なのか(B)なのか判断できないときは、仕掛けなければよいのですが、(L')と判断した場合、(b)の翌日1050円で売って10日が経過して1009円で決済(時間切れ)です。

B突破買い・突破売り(モデル波動のあてはめ)


「突破買い」は、中勢波動が上昇中のとき、前の小波動を上回ったときに出ます。図では(B)(D)(F)の水準を上回った日が「突破買い」です。

ダマシは、突破後の上昇幅が小さかったときです。成功する確率が高いのは、@(B)を突破、A(D)を突破、(F)を突破 の順です。

「突破売り」は、中勢波動が下降中のとき、前の小波動を下回ったときに出ます。図では(I)(K)(M)の水準を上回った日が「突破売り」です。

ダマシは、突破後の下落幅が小さかったときです。成功する確率が高いのは、@(I)を突破、A(K)を突破、(M)を突破 の順です。


9831「ヤマダ電」は(a)で「突破買い」が出ています。(a)の日(2010年3月4日)の時点では、(A)→(D)→(E)と上昇波動になっており、株価その後((D→d1→d2)と高値を切り下げ、(E→e1→e2)と安値を切り上げています。つまり「三角保合い」です。

(a)の日に(d2)を上抜いたので「突破買い」が出ていますが、本来なら(D)を上抜いた日が「突破買い」です。ただ(E)が確定しているので(E)→(F)への上昇が期待できます。 (a)の翌日62604円で買って10日目に6886円で決済(利食い+10%)です。

1928「積ハウス」は(a)で「突破売り」が出ています。(a)の日(2009年9月18日)には、モデル波動の(K)→(L)が確定しています。(a)の日に直前の小波動のボトム(K)の水準を下抜いているので、「突破売り」です。

(a)の翌日832円で売って8日目に748円で決済(利食い+10%)です。

4188「三菱ケミ」は(b)で「突破売り」が出ています。(b)の時点(2009年7月13日)では、モデル波動の(H)→(I)→(J)が確定しており、(b)の日に先のボトムの(I)374円をわずか1円とはいえ下抜きました。

これによって(J)→(K)のコースが期待できますが、実際には(b)の日が最安値となり、その後株価は上昇しました。株価がモデル波動どおりに動かず、完全なダマシになりました。

(b)の翌日379円で売って6日目に417円で決済(損切り-10%)です。


[ 12 ] 終りに(使用上の注意))



以上で、条件表No.16「天底/押目戻り/突破」の解説を終わります。その使い方ですが、次のことを念頭に置いておいてください。
  1. 条件表No.16は、@TOPIX100の銘柄について、A2001年〜2010年の10年間を対象して最適化した条件表です。TOPIX100は、時価総額が大きい銘柄であり、株価が高いものが大部分です。これにあわせて売買マークを出しているので、株価の安い銘柄にはあまり役立たないと思います。

  2. 最適化してあるのだから、条件表No.16のパラメータを変更すると当然に成績は低下します。現状のパラメータは最もよいので、これを変更してもよい結果はでません。

  3. 売買マークが出たら、翌日の始値で仕掛けるときに最もよい成績になります。売買マークが出て2日後とか3日後に仕掛けるとか、売買マークが出た日の株価より有利な株価がついたら仕掛ける、といった仕掛けはほとんどが成績を低下させます。
条件表No.16を使うときは、@銘柄はTOPIX100に限る、A条件表のパラメータは変更しない、B売買マークがでたら翌日仕掛ける、この3つは必須です。条件表No.16を機械的にあてはめたときの成績は[6]章の(図11)に掲げてあります。それによれば(平均利益は1.07%・勝率59.1%・PF14.9倍)です。

ユーザーができる工夫は、この売買マークに従って仕掛けるか・仕掛けないのかの判断(取捨選択)だけです。 その判断のひとつは、[11」章で述べた「モデル波動のあてはめ」です。また相場環境から取捨してもよいでしょう。現在のように円高が進んでいる時期には輸出依存の企業は買えないし、金融不安があるときは金融株は買えません。これらの判断はユーザーの「相場センス」に依存します。条件表No.16が売買マークを出したとき、そのマークは採用できる・採用できないの理由を考えるようにされると、相場センスは磨かれていくのではないかと思います。

次に本章で述べたのとは異なる仕掛けをしたらどのように成績が低下するのかの例を(表5)にまとめました。

No.1欄は、TOPIX100について、標準の売買ルールによる成績
No.2欄は、日経225銘柄について、標準の売買ルールによる成績
No.3欄は、TOPIX100について、売買マークが消えた日の翌日始値で仕掛けたときの成績


No.3欄の「売買マークが消えた日の翌日始値で仕掛ける」タイミングを説明しておきます。

(a)で売りマーク(赤色)がでていますが仕掛けません。翌日売りマーク(赤色)が消えたので、その翌日の始値で仕掛けます。(空色のマークの翌日の始値で仕掛ける)。

この場合は、赤色売りマークの翌日始値は2220円、空色売りマークの翌日始値は2300円なので、空色のほうが有利になっています。

(b)で売りマーク(赤色)がでていますが仕掛けません。その翌日も売りマーク(赤色)がでていますが仕掛けません。その翌日売りマーク(赤色)が消えたので、その翌日の始値で仕掛けます。(空色のマークの翌日の始値で仕掛ける)。

この場合は、赤色売りマークの翌日始値は2300円、空色売りマークの翌日始値は2200円なので、空色のほうが不利になっています。

(c)で買いマーク(青色)がでていますが仕掛けません。翌日買いマーク(青色)が消えたので、その翌日の始値で仕掛けます。(空色のマークの翌日の始値で仕掛ける)。

この場合は、買いマーク(青色)の翌日始値は2220円、空色売りマークの翌日始値は2280円なので、空色マークのほうが不利になっています。

売買マークが出なくなったことを確認して仕掛けるので、仕掛けるタイミングは1日以上遅れます。これがよいのか悪いのか、を検証したわけです。

No. 売買ルール 成績 トレード数 累計損益 平均利益 勝率 Pファクタ PD倍率
1 TOPIX100
仕掛けは翌日の始値
総合
買い
売り
1468回
897回
571回
* 15751M
* 9620M
6131M
* 10.7M
* 10.7M
10.7M
* 59.1%
* 59.1%
* 59.2%
* 1.49倍
* 1.49倍
* 1.50倍
13.23倍
6.61倍
3.10倍
2 日経225銘柄
仕掛けは翌日の始値
総合
買い
売り
2465回
1409回
1056回
9270M
5745M
3620M
3.8M
4.1M
3.4M
53.6%
53.7%
53.5%
1.15倍
1.16倍
1.13倍
5.17倍
2.29倍
1.03倍
3 TOPIX100
仕掛けはマークが消えた翌日の始値
総合
買い
売り
1462回
886回
576回
7478M
5582M
1896M
5.1M
6.3M
3.3M
54.9%
55.3%
54.2%
1.22倍
1.28倍
1.13倍
4.88倍
2.98倍
1.06倍
(表5)

上表を見ると、@TOPIX100 について、A標準の売買ルール(翌日の始値で仕掛ける・時間切れ10日・利食い+10%・損切り-10%)で仕掛け・決済するのが一番よいことがおわかりでしょう。


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株式会社 東研ソフト

執筆:坂本 正治