条件表の設定例
(拡張8)No. 68... 円レートから日経平均を予想
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●(拡張8)条件表は《カナル24》の「アップデート」からダウンロードできます。
(10.4.5) TOPIX 995P(+6) 日経平均 11339円(+53) 18.4億株 (1兆3188億円)
現在の日経平均のチャートは非常な過熱感を表現しています。だがチャートがすべてに優先するわけではなく、最も日経平均に影響するのは、「業績の予想」の要因です。現象が過熱していようがいまいが、円安が進行すれば→業績予想のアップ→株高の連鎖が続きます。
そこで、例えば円レートが100円になるならば、日経平均はどのくらいの水準になるのかを、ある程度つかんでおく必要があります。 円レートを基準にして日経平均を予想するわけです。
最も簡単な方法は、右図のようにある時点と日経平均と円レートの倍率を調べ、日経平均は円レートのN倍であるということをメドにすることです。右図の(a)〜(i)の日の@日経平均とA円レート、B日経/円の倍率 を調べると次のようになっています。
10212円 9202円 1.11倍
9081円 8597円 1.06倍
10167円 8993円 1.13倍
10798円 9339円 1.16倍
10878円 9099円 1.20倍
9932円 8945円 1.11倍
10123円 9191円 1.10倍
10134円 8824円 1.15倍
10744円 9018円 1.19倍
だいたい1.06倍〜1.20倍、中央値(メジアン)は1.13倍です。ここから円レートを1.13倍したものが日経平均の水準であると結論してよいでしょう(ただしサンプルは(a〜i)の最近の5か月間なので、今後の倍率は変化していく)
今日の円レートは9456(94.56円)でした。これを1.13倍すると、10685円(=9456×1.13)です。今日の日経平均は11339円ですから、このやりかたによる予想からは、日経平均は654円(6.1%)高いことになります。これまでの最高の倍率であった1.20倍を当てはめると、11347円(=9456×1.20)で、今日の日経平均に釣り合います。また最低の倍率であった1.06倍を当てはめると、10023円(=9456×1.06)なので、現在値よりも13.1%も割高であることになります。
この3つの倍率(1.13倍、1.20倍、1.06倍)から予想日経平均を計算する条件表を掲げます。
簡単な条件表なので、各自で設定して下さい。
この条件表を使って、日経平均のグラフを描画すると右図のようになります。日経平均は、中間の緑色線を中心にして変化します(a,d)が、最高(1.20倍)の上限にまで水準を上げることもあります(c,e,f)。また最低(1.06倍)まで株価水準を落とすこともあります(b)。
現在は最高(1.20倍)の上限に沿って、日経平均は上昇しています。もし調整があったとしても、まずは中間の水準(今日は10685円)が限度でしょう。
さらに円レートが100円になれば、日経平均は、1.20倍なら12000円。1.13倍なら11300円、1.06倍なら10600円が予想できます。12000円の可能性もあるわけです。
今日は円レートを基準にしたときの、簡単な予想手法を述べました。明日はやや難しい予想手法について述べます。
(10.4.6) TOPIX 990P(-4) 日経平均 11282円(-56) 21.0億株 (1兆5666億円)
昨日は円レートを基準にして日経平均の水準を定める方法を述べました。それは日経平均は円レートの何倍であったかを調べた結果、@基本は円レート(単位は銭)に1.13倍をしたものが日経平均である。だがA上限は1.20倍、B下限は1.06倍としてゾーン(帯)内に入っていれば妥当である。 このゾーンから日経平均が逸脱したときは割高または割安である。昨日のゾーンの図では(b)は買い、(c)(e)は売り、(f)現在は割高の上限に沿った動きをしている。ことを知りました。
だがこの方法は固定的なものではありません。いつでも円レート(銭)の1.20倍〜1.06倍が妥当なゾーンではないのです。
例えば昨年の5月18日にはこの倍率は0.95倍でした(日経平均9038円、円レート9491銭)。(日経平均÷円レート)の倍率は時期によって異なります。
よって昨日述べた(日経平均÷円レート)の倍率による判断(日経平均が割安か割高かの判断)は今後も1.20倍〜1.06倍ということを固定的に思いこんではならないのです。
この倍率による判断をしようとするならば、1か月に1度くらいは、(日経平均÷円レート)の数値を計算して、最新の倍率をつかんでおく必要があります。これはやや面倒なことです(だがその面倒なことをする人としない人では成果に差がでるに決まっている)。
この面倒なことを解消するのが、右の条件表です。この条件表は、日経平均(Y)と円レート(X)の関係を数式にすると、どのようになるかを計算します。細かくいううと「最小2乗法による1次回帰式」を計算してくれます。ほぼ100%のユーザーは、この条件表を設定することは無理なので、(拡張8)条件ファイルのNO.68「HP 円レートから日経予想(25)」として条件表をアップしました。
《カナル24》Ver.2のユーザーは「アップデート」→「条件表をダウンロード」で、(拡張8)条件ファイルをダウンロードして下さい。(もし(標準3)条件ファイルに自身が独自に条件表を設定していないならが、(標準3)条件ファイルをダウンロードしてもよいです。条件表No.41に同じ「HP 円レートから日経予想(25)」が入っています)
上の条件表をダウンロードしたならば、
1001「日経平均」を選択し
「グラフ」で(拡張8)のNo.68または(標準3)のNo.41の条件表を選択して
グラフを描画すると、右図のものが描かれます。
@青色折れ線が、その日の円レートだったら、日経平均は何円になるのが妥当かという「推測値」です。A陰陽足が実際の日経平均ですから、青色線と陰陽足の差が、B現実と推測値との差です。
ご覧のように現実の日経平均と推測値は大きな違いはありません(青●を打ったところが違っている)。ほぼ日経平均の動きは円レートによって決まってくるかのようです。
条件表は過去25日間の日経平均と円レートの関係を調べ、どういう相互関係にあるのかを解析します。具体的には、
Y=aX+b (1式), (日経平均)Y=a×(円レート)X+b (2式)
の一次式を作るのです。最新日の数値表示の欄を見てください。
最新日の数値表示を拡大したものが右図です。上式のaは1.808(図B)であり、bは-5690(図のC)であると表示されています。つまり日経平均(Y)は、
(日経平均)Y=1.808×(円レート)X-5690円
で計算できるのです。
今日の数値を当てはめてみましょう。 今日の円レートは(A)欄にあるように9395銭(93.95円)でした。9395×1.808-5690=11294となります。今日の円レートは93.95円であったので、日経平均は11294円が妥当な推計値であるということを表しています。実際のところ今日の日経平均は(E)11282円でしたから12円しか違っていません。
もし明日、「円レートが95円」になったら日経平均はいくらになるのか? この式(回帰式)にあてはめると
(日経平均)Y=1.808×(9500)X-5690=11486
が計算できるので、日経平均は11486円(約11500円)になるのが妥当なのです。
明日の円レートの予想は困難です。だがもし95円になったとしたら日経平均は11500円近くになるはずです。逆に93円になれば
Y(日経平均)=1.808×X(9300)-5690=11124
が計算できるので、11100円くらいに下落するはずです。根本的には円レートが予想できない限り、妥当な日経平均は計算できません。だが、円レートが95円になれば日経平均は11500円が妥当であり、93円になれば11100円が妥当である。ということを知っておけば、円相場がいかに動いたとしても、あるべき日経平均の水準が推測できます。日経平均が急変したときでも、円レートを基準にして妥当日経平均を計算すれば、あわてることはないのです。
(10.4.7) TOPIX 995P(+5) 日経平均 11292円(+10) 23.9億株 (1兆6809億円)
「円レートから日経予想」について述べています。昨日は条件表に「一次回帰式」を計算する設定例を掲げました。条件表をダウンロードすれば誰でも、円レートから日経平均を推測することができます。
だがその理屈がわかっていないと、この条件表を間違って使う人があるでしょう。この条件表があったがために大間違いをして損失を出したという人が出てくるでしょう。間違ってはならない注意点を書きます。
まず間違いやすい筆頭は、「円レートによって日経平均を(完全に) 推測できる」という間違いです。
日経平均は円レートだけに影響されて変化するのではありません。株価の水準は、@業績、A金利、B需給、C投資マインド、によります。今は円レートが@Aに関係しているので、日経平均に多大な影響を与えています。
いまのところは円安→株高の構図ですが、常にそういう関連があるのではありません。円安→日経平均高の時期もあれば、逆に円高→日経平均高の時期もあります。円安ならいつでも日経平均が高くなる、という時期もあります。
図では日経平均の動きと「推測した日経平均」の動きはほとんど同じになっていますが、これは現在は日経平均の水準を決定する要因として円レートが非常に重要であるからです。時期が異なればいくら円レートが変動しようと日経平均にたいして影響しないこともあります。
図を見ると、(a,b,d)の日経平均は推測値よりも+4.0%以上高くなっています。また(c)の日経平均は推測値よりも-4.0%以上安くなっています。目ざとい人は、(a,b,d)で日経平均を売って、(c)で日経平均を買うとよいのではないかと思うかも知れません。だがそれは間違いです。 間違いであることを知るには過去1〜2年の推測値と日経平均のグラフを見て下さい。「日経平均が推測値より+4%以上のときに売り、-4%以下のときに買い」という方針では利益することはできません。
条件表の「円レートから日経予想」は、日経平均と円レートが密接に関連している時期に使えるだけです(今は非常に密接な関係があるので、おおいに利用できる)
(拡張8)条件表NO.68、あるいは(標準3)条件表No.41の「円レートから日経予想」はTOPIXの推測にもつかえます。
1002「東証指数」を選択し
「グラフ」で(拡張8)のNo.68または(標準3)のNo.41の条件表を選択して
グラフを描画すると、右図のものが描かれます。
上図の今日の一次回帰式は、日経平均=1.745×円レート-5104 となっていますが、TOPIXの一次回帰式は、TOPIX=0.156×円レート-479 となります。
明日円レートが95円になったら、TOPIX=0.156×(9500)-479 =1003 からTOPIXはついに1003Pと大台を回復することがわかります。
TOPIXに限らず、どのような銘柄でも、この条件表は一次回帰式を作ってくれます。だが選択すべき銘柄は円レートに密接に関係する銘柄でなければなりません。為替に影響を受けない銘柄を選んでもその推測値はほとんどアテにしてはなりません。(例えばソニーなどは、たいていは円レートに連動するので、この条件表は有用であるが、銀行株・小売業などの内需株は円レートとそう関連はない)
右図の(TOPIXと円レートから推測)のグラフは(日経平均と円レートから推測)のグラフに比べて、少し推測値が鈍感になっています。これはTOPIXは内需株の比率が大きいので、円レートにさほど影響されないからです。
なんでもかんでも、条件表の「XX(銘柄)と円レートから予想」を利用することはしてはなりません。また円レートと連動しやすい銘柄であっても、時期によっては連動しないことがあるので、いつでも円レートが日経平均や輸出関連株の株価水準を決定すると思うのは危険です。
(10.4.8) TOPIX 985P(-9) 日経平均 11168円(-124) 21.0億株 (1兆5019億円)
小波動のピーク(ボトム)らしさのポイントは、私が長い時間を費やして得た判断基準です。だいたいがピークらしい・ボトムらしいと判断して間違いはありませんでしたが、今回は急激な「円安」がその判断を狂わせました。そこで「円レートから日経平均を推測」できないかと設定したのが、(標準3)No.41、あるいは(拡張8)No.68の条件表です。(これは一昨日アップしたのでユーザーはこれをダウンロードして使うことができます。)
ただ、日経平均と円レートはいつでも関連しているわけではありません。ある時期には円レートは日経平均の強い影響を及ぼすが、別の時期にはたいして影響力を持たない。この条件表は円レートと日経平均の動きが密接な関係にある時期に限られる。ということを昨日いいました。
では、円レートと日経平均の動きが密接な関係にある時期はどうやって知ることができるのか? それは、円レートと日経平均の「相関係数」を見ればよいのです。
右のような条件表を設定しました。
条件表のNo.5行目が、日経平均と円レートの相関係数を計算します。これが、この条件表の中枢です。
銘柄一覧表から、1001「日経平均」を選択して、上の条件表を使ってグラフを描画すると、右図のようになります。
紫色線は、25日間の日経平均と円レートの相関係数です。統計学でいう相関係数は+1.0〜0.0〜-1.0の値になりますが、《カナル24》ではこれを100倍して、+100〜0〜-100の値にしています。
相関係数の数値が大きいほど、日経平均と円レートは強い相関があります。《カナル24》の相関係数が90(統計学では0.90)ということは、0.9×0.9=0.81(カナルでは81%)の日経平均の動きが円レートによって推計できるということを表しています。
《カナル24》の相関係数が30(統計学では0.30)ということは、0.3 ×0.3=0.09(カナルでは9%)の日経平均の動きが円レートによって推計できるということを表しています。よって相関係数が30(統計学では0.30)というのは、日経平均と円レートの動きは少し(全体の9%)は関係があるという程度です。
図には相関関係が60(統計学では0.6)の水準にピンク色の水平線を描かせています。逆に-60(統計学では-0.6)の水準に空色の水平線を描かせています。相関係数がこれより上位(あるいは-60より下位)にあるときは、日経平均と円レートは関連しながら動いているといえます。 図の緑色で塗りつぶした時期です。この時期には条件表が計算した回帰式(Y=a・X+b)を使って、円レートから日経平均を推測してもよいのです。(これ以外の時期には回帰式は使えない)
図の緑色水平線の時期が、(標準3)No.41、あるいは(拡張8)No.68の 条件表が有効であった時期です。
今日現在の(日経平均と円レート)の相関係数は96.1(統計学では 0.961)であるので、日経平均は円レートとほとんど同じ動きをしていることが明らかです。円安になればそれに応じて日経平均は上昇し、円高になれば日経平均は下落します。0.961×0.961=0.923であるので、現在の日経平均の動きの92%は円レートが支配しているわけです。
こういう状況であるので、日経平均は「小波動のピークらしさのポイント」よりも「円レートの動向」に92%は依存しています。ポイントがうまく機能していない原因です。だがいずれは日経平均と円レートの関連は小さくなります。また「小波動のピークらしさのポイント」が重要になる日がやってきます。
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